畑の帰り道。
日差しが強い日の夕方。
山の森は、
コントラストが強くて、
陰影がはっきりしている。
遠くから見ていると、
森の奥のほうは、
クレヨンで塗りつぶしたように、
夜の暗闇よりも、真っ黒だ。
何も見えないし、
何もないように見えるし、
何か埋めて塞がってるように見えるし、
ジーーーっとみてると、
手を入れれるような気になって、
ソーっと手をのばす。
すると、
急に、クレヨンのような暗闇は、
ホロホロと崩れて、
規則正しく並んだ木が現れた。
まるで、
ハシゴを横に倒したかのような木たちは、
「のぼれ!」と言わんばかりに、
すごい早さで並んでいる。
気づいたら、
立ち並んだ木の間を
急ぎ早、進んでいる。
そこで、目と目があって、
あ!
っと声をついたとき、
見たことも、名前を聞いたこともない
生き物がブワーーーーーーーー!っと
飛び出した!!!
あまりに突然だったので、
目の色が行ったり来たり、
カラフルになったのは間違いない!
きっと、ぼくたちが知らないことは、
まだまだ、たくさんある。
知らないことがたくさんある、
ということを、
知らないだけで。
日差しが強い日の夕方の森の、
真っ黒くろ助には、ご注意を!