飛行機にのって、
地上から雲をぬけていくと、
ときどき、雲海がみえる。
本も、ノートも、ペンも、
音楽を聴くためのイヤホンも、
持っていかなかった。
そうすると、
寝るか、
その雲海を見つめて考えるか、
この二択しかやることがない。
最近、不眠気味なぼくは、
ほとんど眠らず、
想像と考えるを繰り返す。
「この雲も、ぜんぶ水なんだ」
「ということは、ぼくらは、水と水の間で生きてるなー。」
「ましてや、湿度もあるし、ずっと水の中にいる」
飛行機にのると、
雲をぬけて雲海にでる。
飛行機は、潜水艦なんだな。